2009年9月18日金曜日
【プチ】スーパーキャパシタ
9月16日発行分の当社メルマガ15号に掲載しました、高性能RAIDカードの記事はご覧いただきましたでしょうか。
NANDフラッシュメモリとスーパーキャパシタを設置することで、BBUによって引き起こっていた電池障害のリスクを回避しましょう!という商品です。
くわしくはこちら
電源故障時にキャッシュメモリ上のデータを保護するために、今まではリチウムイオン電池を付属させていました。
今度は、電源故障時にスーパーキャパシタのわずかな電力を使用して、データをフラッシュメモリに移動させて保護しましょうということです。
さて、スーパーキャパシタとはどんなものなのか?
電気を蓄えることのできる新しい蓄電装置。
「電気二重層キャパシタ」の総称です。ウルトラキャパシタとも呼ばれます。
電気二重層キャパシタは、有機電解液とアルミや炭素を原料とした簡単な構造です。
電池のように重金属を使っていないので、環境への負荷が少なく、その上、資源枯渇の心配がありません。
また充放電時のエネルギーロスが少なく、内部抵抗が非常に低いため、電池では不可能な瞬時の大電力の充放電等が可能です。
寿命は非常に長く、普通の電池の100倍以上保つと言われています。
しかしこれまでは、蓄えられるエネルギー量が小さかったので、まずはキャパシタのエネルギー密度[Wh/kg]を向上させることが必須でした。
その後、1992年に、日本から新しい仕組みのスーパーキャパシタが出現し、近年、世界中でエネルギー密度を格段に増やした様々なスーパーキャパシタが開発されています。
すでに、中国ではスーパーキャパシタだけで走る路線電気バスが、アメリカではハイブリッドトラックやバスが出現しているのだそうです。
また一方、アブダビ首長国では、自然エネルギーだけで電力を賄う人工都市、“マスダール・シティ”の建設が始まるなど、脱化石燃料へ向けた動きは世界中で進行しています。
脱化石燃料を目指すことで、CO2削減(=燃費向上)を実現できてとってもエコな電池なんですね。
2009年9月2日水曜日
【プチ】台風の単位と竜巻の単位
台風の季節がやってきました。
今現在、台風11号が去ったところですね。例年、20号近くは発生するようですので、この後の台風が日本上陸しないように願うばかりです。
さて、台風の単位をご存知でしょうか。
日常的にはあまり使用しないので、記憶の隅に追いやられがちですが、気圧の単位はヘクトパスカル(hpa)、速度の単位がノット(kt)です。
日本では1992年11月まではミリバール(mb)が使用されていましたが、
同年の12月からは国際単位系のヘクトパスカルが採用になりました。
この2つの単位の換算式は1hpa=1mbなので、数値としては以前と変わりません。
そもそもパスカルとは圧力の単位で、名前の由来は、圧力に関する「パスカルの原理」のブレーズ・パスカルに因んでいます。
そこへ100倍を意味する接頭語のヘクトが付いて、1パスカルの100倍をあらわしているのだそうです。
ノットの由来は、かつて船の速さを測るのに、等間隔に結んだ紐を水中に投下し、砂時計が落ちきるまでに流した紐の結び目 (knot) を数えたことによります。
台風の単位については耳にすることがありますが、日本ではめったに起こることの無い、竜巻。この大きさを示す単位が日本人に由来していることをご存知でしょうか。
竜巻の大きさを示す単位はFです。
藤田さんが提唱したので、頭文字をとってF0~F6まで階級分けされています。
これは国際的にも採用されており、フジタスケール・Fスケールと呼ばれています。
私は台風の「1013ヘクトパスカル」のように「135フジタ」と、数値単位として使われていると思っていたのですが、そうではないようです。
このスケールは現在、アメリカでは改良されて「EFスケール」に変わっていますが、国際的に多くの国が「Fスケール」を竜巻の大きさを示す指標として用いているとのことです。
藤田哲也氏は気象学者で、ダウンバースト(下降噴流)とトルネード(竜巻)の研究で世界的権威です。
竜巻がほとんど起こらない日本では、有名ではありませんが、戦前戦後を通して、貧しい中でもひとつのことに打ち込んできた来た実績が今も国際的に認められているのは、とてもすごいことだと思います。
経歴もとてもドラマチックで興味深く、残されている言葉も感銘を受けるものがありますので、是非、調べてみてはいかがでしょうか。
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